１．リフォームのテーマ＝若いママさん狙い

今回の物件は、奥行きのある長方形型の長屋です。築35年ほどの約32平米の２K。
玄関脇にキッチンがあり、奥に和室が二間あってその奥にバス・トイレという間取りになっていました。
ず〜っと空いていた部屋がひとつあって、その隣が空いたとのことで2部屋まとめて任せてもらいました。
2部屋まとめてリフォームすれば、多少は工事費も安くなるでしょう、ってなもんです。

立地は駅から徒歩20分くらいで、ごく普通の住宅地です。
以前は近くに大きな工場もあって労働者人口も多かったのですが今は大阪や堺のベッドタウンといった町。
借り手として想定されるはっきりとしたイメージがない町です。
駅には大きな商業施設もあるし、駅の向こうには大きな大学もあるのですが、ちょっと離れすぎている気がしました。
近隣のデータ集め等もした上で、今回は若いママさんを狙うことになりました。
若いカップルであったり、ヤングファミリーであったりといったあたりです。

若いママさんを狙うべく考えた、リフォームのテーマは「水廻り」の充実です。
キッチン、お風呂、洗面台の充実を最重要課題にリフォームプランに取り組むこととなります。

２．リフォーム前の様子

よくある昭和建築の建物です。１０室ほど並んだ長屋。貸家なのですが、この時点で既に半分が空室になっていました。
前の道が狭くて建て替えする場合はセットバックが必要となりかなり敷地が小さくなってしまうということで当面はリフォームでしのぐことになりました。木造住宅は構造さえしっかりしていれば（きちんとメンテナンスしていれば）70年は充分にもつという話なのでちゃんとリフォームすればまだまだ現役でいけるはず。

玄関を入ったところ。右側がキッチンになっています。奥に二間、４畳半と６畳の部屋が続いています。

下の写真で奥にガラス戸が見えていますがこの部屋用に先に買っていたドアです。届いてみたら大きなキズがあったのでこの後返品しました。

左の写真は奥から玄関方向を見たところ。

キッチンは建築当時のままのようです。

電設も古そうです。むき出しのブレーカーに細い電線がつながっています。電設は新しくやり直すことになるでしょう。

お風呂は一度手を入れたとのこと。浴槽はホーローになっていますが床はタイル貼りです。このまま使うのはきびしいでしょうね。

お風呂の横、脱衣所です。洗濯機が置けるようにはなっていて、上は半透明の波板。物干し場兼用になっています。

トイレも一度手を入れてるそうです。水洗化したときにこの長屋の部屋は全て洋式に改造したのだとか。
便器はまだきれいなので流用できそうです。もうひとつの部屋の方はピンクの便器が付いていました。今はこういったパステル色の便器は販売されていないので貴重品かもしれません。

リフォームの予算は２部屋で５００万円です。

図面を書く前に、ネットで水廻りの物品を物色することにしました。ドアなどの他の部材もついでに探します。

３．インターネットでリフォーム部材を物色

「流し台」「システムキッチン」「洗面台」「ユニットバス」「キッチン　水栓」「キッチン　混合栓」「浴室　水栓」などなど、連日ガンガン検索します。「ドア」「ドア　枠付き」などと合わせて。直接買うということよりは、相場をチェックしたり、型番や値段を控えてカタログ的に利用したり。そんな中いくつか候補が見つかってきました。

○流し台／ミカドの在庫処分品でシステムキッチンの下だけ（上の収納キャビネット＆換気扇がないもの）というのが売りに出ていました。ビルトインのガスコンロ付きで天板は人造大理石。わりとグレードのいいものです。２１００ミリ幅なので今回の部屋にほぼピッタリ。１３万円弱で送料込み。ぜひ欲しいものでしたが、いきなりそんな大物を買うわけにもいきません。とりあえずお気に入りに登録だけしておきます。

○洗面台／床面積を考えると６００ミリ幅がベストと思われます。2万円前後でジャンジャカ見つかりました。各メーカーのが選り取り状態なのでこれは困ることはなさそうです。

○ユニットバス／少し大きめの1116サイズで物色します。ネットで買うつもりはないのでカタログ代わりにデザインと値段をチェックしているだけ。２つほど候補が見つかりました。定価からの割引がものすごいことになっているのがいくつかあって（８割引！？）、たぶん在庫がだぶついてるんだろうなあ、ということでプリントアウトして施工業者さんに見せて掛け合うことにしました。

○水栓／蛇口のことですが、需要が多いのか激安なものは見つかりません。デザイン重視でキッチンと洗濯機の蛇口だけいくつか選んで型番を控えました。

○ドア／１万円ちょっとで枠付きのいいのがけっこう見つかりました。ヤフオクで２つの業者がモデルハウスからの取り外し品を大量に出品していました。

他にも細々とチェックはしつつ、施主さんと相談しながらイメージを固めていきます。

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